⑥-3 手術後1日目【腹腔鏡下子宮全摘出術の実際】

■手術後1日目の予定

○目標:痛みのコントロールができる、尿の管を抜きトイレ歩行ができる

○治療・処置:朝採血あり、午前中に心電図を外す、トイレ歩行ができれば血栓予防のポンプとストッキングを外す、14時点滴を抜く、内服は医師の指示で再開する

○食事:朝から飲水できる(初めて飲むときは看護師が確認する)、昼から前粥

○安静(排泄):ベッドを起こし座る練習、足踏み・歩行の練習、尿の管を抜きトイレまで歩き排尿の有無を確認する(必ず看護師と一緒に行う)

○保清:タオルで体を拭く(看護師が手伝う)

○説明:おならが出たら知らせる、尿の管を抜去後に尿が出たら知らせる(初めてのトイレ前にはナースコールで知らせて看護師と行く)、飲食や歩行は状態によって変更や延期する

 

■実際の流れ

(術後、23時~夜中の3時頃まで、何度も寝返りをうつ。眠れないので睡眠薬を点滴してもらう。)

6時、目が覚める。

8時、体を起こしてお茶を飲む。腰が痛いので寝返りをうつ。

8時30分、執刀医が回診。手術の様子についての説明。

9時、昨夜から左足が麻痺して動かないことを知らせる。背中の痛み止めの針が深く刺さりすぎていることが原因。9ミリから7ミリに浅くして様子見。

10時、ぬれタオルで体を拭いてもらう。T字帯から下着とナプキンに着替える。

11時15分、左足が麻痺したまま動かないので、痛み止めを中止。

12時、昼食。おかゆ350グラム・鶏肉の赤味噌焼き・かぼちゃ煮・白菜のレモンお浸し・オレンジ半個。胃やあばらのあたりが痛い。

14時、点滴終了。

14時30分、左足が麻痺から回復したが、ベッドから立ち上がると気分が悪くなる。フットポンプと尿パックは継続することに。

15時45分、執刀医の回診。ドレーンに血が多い。胃薬と患部の痛み止めを処方してもらうことに。

18時、夕食。おかゆ350グラム・赤魚の塩焼き・けんちん汁・卵ときゅうりのそうめんサラダ。痛み止めが完全に切れたのか、猛烈にお腹(患部)が痛い。すぐに胃薬と痛み止めの服用開始。

19時、血栓予防の皮下注射。一時、フットポンプを外してもらう。

23時、フットポンプ再開。就寝。

 

■感想

・装着物は(チューブなど)残り4カ所。

・執刀医から、無事子宮と卵管を摘出したことを聞いた。右卵巣の腫れは、卵胞が大きくなりすぎていたせいらしい。割って調べたが病変がなかったので、卵巣は2つとも残してあるとのこと。転移もなし。

・午前中にトイレに歩いて行ければ尿管が抜けるはずだったが、左足の麻痺が続いて午後に延期。午後に再チャレンジしたものの、立ち上がると吐き気がこみ上げてくる。体からいろいろチューブが出ていると寝返りも一苦労でもどかしい。はやく尿管を抜きたいあまり夕方にもチャレンジしたいと申し出たが「あせりは禁物だよ」と諭され翌日に延期になった。

・背中の痛み止めを中止してからお腹(患部)が痛くなるので、痛み止めの薬を服用することになった。

・胃腸の手術じゃないから、ということで手術の翌日でもしっかり食事が出た。「3分の2以上食べないと点滴とれないよ」と言われて頑張ったものの、さすがにおかゆ350グラムは食べきれなかった。