⑥-8 退院日・術後の経過【腹腔鏡下子宮全摘出術の実際】

■退院日(手術後6日目)の予定

○目標:退院できる

○治療・処置:特になし

○食事:特になし

○安静(排泄):特になし

○保清:特になし

○説明:退院後は食事や安静の制限なし、入浴は次の診察で異常がなければ可能(退院時にお知らせ)

 

■実際の流れ

5時30分、排便。

9時、朝食。白ごはん200グラム・なすのショウガ和え・小松菜と厚揚げの煮浸し・みそ汁・白菜漬・ヨーグルト。

9時40分、薬剤師回診。痛み止めは、痛みに合わせて回数を減らしたりやめたりしてもいいとのこと。

10時、退院。

 

■感想

・わたしの場合、腹腔鏡手術でできた傷口は6カ所あった。へそ部分に約5㎝(タテ)、おへその両脇に直径5㎜(円形)、おへそから6センチ下に2㎝(横向き)、そこから右に10㎝のところに2㎝(横向き)と左に10センチのところに2㎝(横向き)。

・日常生活に戻ると、家事など病院ではしなかった動きで痛みを感じることが増える。つまずいて踏ん張ったりするとズキズキ。車の運転でアクセルブレーキを踏んだり、せき、くしゃみ、食べ過ぎても痛む。お腹って何をするにも使う部分なんだと感じる。

・ドレーンの傷跡からしみてくるのと、こわいのとで防水テープを貼り替えながら1週間貼っていた。貼らないで乾燥させたほうが治りがはやい気がしたので、お風呂に入るときだけ防水テープを貼って、それ以外ははがすことにした。

・お腹全体が重い痛みから、ずきずきする痛みに変化していく。痛み止めは退院から2週間で、やめられる(我慢できる)程度におさまる。

 

■その後の経過

・術後19日目、診察。病理診断で子宮内膜異型増殖症と確定。上皮内癌に進行しているところはなかった。摘出した卵管にも異常なし。また、前年に手術していた子宮頸部も摘出したがそこにも異常はなかったとのこと。左右の卵巣をエコーで確認すると右の卵巣に水がたまった卵胞がある。自然に消えることもあるので次回診察。湯船につかる許可がおりた。術分の組織がなじむまで筋トレや重いものを運ぶのは、2~3ヶ月禁止。

・おへその下の傷口から硬い糸が5㎜ほど出ていて、服に引っかかるのが気になる。気になるなら切ろうかと言われたが、そのままに。体内の糸は2~3ヶ月で吸収されるとのことだったが、外に出ている糸も3ヶ月後に自然に取れた。

・術後26日目、傷跡のかさぶたがすべてとれた。

・術後47日目、診察。水のたまった卵胞の数が2つになっている。機能性腫瘤(きのうせいしゅりゅう)は通常2センチ程度だが、2つとも4センチ近くある。破裂した時は救急車で運ばれるくらい痛いので分かる。次回も診察。

・術後124日目、診察。右の卵胞が1つになっているが4.5センチある。左卵巣がエコーで見えない。通常の状態で、よくあることらしい。

・術後195日目、診察。エコーで左右の卵巣が見えない。卵巣の腫れはない。集団検診では卵巣癌の検査はないので、エコーで診てもらうこと。両卵巣が残っているのでホルモンはでるが、閉経は分かりづらいかもしれない。子宮頸がん・子宮体がん検査は受けなくていい。終診!

・約1年後、お腹に傷跡は残っているがきれいになっている。おへその傷跡が一番最後まで痛みが残っていた。排尿の際にしみる痛みは次第に減っていったが、排尿時のお腹の違和感は1年たっても残っている。