⑥-4 手術後2日目【腹腔鏡下子宮全摘出術の実際】

■手術後2日目の予定

○目標:痛みのコントロールができる、離床できる、お腹の管を抜くことができる

○治療・処置:痛み止めのチューブを抜く、主治医の診察後に腹部の管を抜く

○食事:昼から普通食(以降制限なし)

○安静(排泄):痛みにあわせて動く(痛みが強いときは制限回数内で鎮痛剤の使用が可能)

○保清:医師の許可があればシャワー・シャンプーができる(必要があれば看護師が手伝う)

○説明:薬の処方があれば薬剤師から説明あり

 

■実際の流れ

(夜中3時、体を起こして水分を摂る。寝返りを繰り返す。右側を下にすると、胃やみぞおちが痛んで息ができない。)

8時、朝食。

9時、便意があり尿管を外してもらう。トイレまで看護師の付き添い。歩けるようになったので、フットポンプは外す。

9時15分、下痢。

9時30分、中止したままの背中の痛み止めチューブを抜く。ドレーンに混ざる血の量が多い。ドレーンは継続したまま、血栓予防の皮下注射を中止。血を固める薬を処方。

体をぬれタオルで拭く。

10時30分、下痢。

11時15分、下痢。点滴や抗生剤の影響かもしれないとのこと。つらければ薬を処方してくれるらしい。

12時、昼食。白ごはん200グラム・鶏じゅんろう(ゆでキャベツつき)・ほうれん草のピーナツあえ・かき玉汁・いちご3粒。

12時30分、下痢。

午後は3度病室を出て、ゆっくりフロアを歩いてみた。

16時、排便。ゆるいが、やっと固形。

18時、夕食。白ごはん200グラム・煮魚・なすのおかか炒め・かぼちゃサラダ

21時~1時、4時間まとまって寝られた。以降は何度も目が覚める。

 

■感想

・装着物は残り1カ所(ドレーン)。

・術後目覚めてから、胃やあばらのあたりがずっと痛い。このことについて聞いてみると、手術のときに腹部を見やすくするため空気をいれるので、術後に思わぬところが痛むことがあるとのこと。動けば動くほど解消されるらしい。頭をさげて手術をするので肩が痛むかもしれないと言われていたが、これは初耳。

・左下腹部からチューブが出ていて、お腹の排液がパックに貯まっていく(ドレーン)。トイレに行くときはポシェットにドレーンパックを入れてさげて動く。重いし、トイレに行くときはかなりジャマ。ドレーンに混ざる血の量が多いので、翌日までドレーンを装着することになった。

・ドレーンが取れないので、シャワーは不可。室内は快適な温度だし、ぬれタオルをもらって体を拭いたりもしたが、さすがに体や頭がかゆい。

・術後2日目にして痛みがましになってきた。動くときの体勢も自由になってきた。足をあげたり曲げたりもできる。夜にはベッドを起こさなくても、自力で起き上がれるようになった。

・テレビをつけてみたが、いろいろな人の声、音楽、情報がいっぺんに耳に入り込んでくる。しんどくなってすぐに消した。スマホで文字を追うのもきつい。暇だし、はやく元の生活に戻りたいと思うけど、体も心も鎧がはがれて、むきだしになっているみたい。刺激に対して、体の感覚が勝手に反応していき、心に突き刺さるというか。とにかく敏感になっている。